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雪の断章

雪の断章 (創元推理文庫)
雪の断章 (創元推理文庫)

本屋さんで、表紙に惹かれて手にとり、あらすじ読んで数ページぱらぱら読んで、文章も肌に会いそうだったので購入しました。

内容は、平たく言っちゃうと「シンデレラ+源氏物語」(と、書くとファンの方に怒られそうなのですが、未読の方には一番分かりやすいだろうと思うので、あえてこう説明します)。シンデレラというよりは、「鉢かづき」かなーとも思いましたけど。主人公の飛鳥の心理描写が非常に繊細。そしてみなしごの飛鳥を拾った祐也がまた、とんでもなくかっこいい。でも私は史郎の方が好感持てました。

ネタバレ

孤独と辛酸を嫌というほど味わったせいで、プライドが高く、本心を自分の殻の中に閉じ込めがちで、でもガッツは人三倍くらいある飛鳥と、それを静かにある程度の距離をおいて見守る祐也と、頼れる兄貴的な気安さで二人の間の潤滑油になっている史郎。その他にも飛鳥を大事にしてくれる周囲の穏やかな人々。乙女の夢てんこもり。

読み終わって昭和50年に初版が発行されたものだと知り、仰天しました。全く気づかなかったです。普通に最近書かれたものだとばかり思ってました。
一箇所だけ、かなり重要なシーンで膝かっくん食らったような気持ちになった単語がありました。んが、35年以上前に書かれたものならあれはむしろ新鮮な単語だったんでしょう。
(著者がすでに他界しているとのことで、そのあたりの言い回しもそのままにされていました)

ただ、かなり人を選びます。
はまれる人は、間違いなく中毒のようにずぶずぶはまっていきますが、はまれない人は最後まで行っても絶対にはまれない。

よしもとばななさん、荻原規子さんがいける方はまず大丈夫…だと思う。あと、韓流スキーさん、ハーレクインスキーさんも大丈夫かな。
少女小説が根っこにある女性向きです。

私は……根っこは少女小説なので楽しく読めたんですけど、この年になると主人公に感情移入するのがちょっと辛かったっす……。語り手の飛鳥が硝子の十代全開なので、感覚がどうしても食い違うんですよね。高校時代に読んでいたら、恐らくすさまじい勢いではまってたと思います。

それでも、最後まで止まらなくなるくらいぐいぐい引っ張られたのは久しぶりでした。

犯罪に対する飛鳥の中での決着のつけ方、とか、考え方とかはすごい新鮮でした。それを貫き通す飛鳥の潔さもかっこよかった。
あとは、とある人物の飛鳥への愛情でしょうか。
最後は秀逸です。ほんとに。たった二行であそこまで余韻を残せるってのが素晴らしい。

それから、憎まれ役がほんとに、もう一辺の同情の余地もなく憎らしい。ここまで人間の嫌らしい部分を描写できる作者さん、最近はなかなか見かけなくなりました。あとトキさんは地味に怖かったなー。こういう陰湿な部分をきっちり書けてこそ、主人公側の『味方』の魅力が引き立ってくるんだよなあ、と変なところでしみじみしました。

シャーレンブレン物語 癒し姫の結婚

シャーレンブレン物語 癒し姫の結婚 (ルルル文庫)
シャーレンブレン物語 癒し姫の結婚 (ルルル文庫)

12月後半は、 <早口>毎年恒例仕事超忙しい期間で更新の見込みはほぼない </早口> ため、体力が残っているうちにガツガツ更新行きます。

というわけで、シャーレンブレン物語の2巻です。超プッシュですよー!!

前にちょこっと書きましたが、あらすじ。

幼い頃に1ヶ月だけ一緒に遊んだ「お姫様」にもう一度会いたくて、神殿医(見習い)になったミナワ。しかし、いざ姫に再会してみると、なんと病弱で可憐だった姫は実は男でー!?

うーん、私、あらすじ書くの苦手だ…。

一生懸命神殿医見習いをしながら「癒し姫」ユリウスの従者もつとめ(させ)られているミナワの受難物語、と書くのが一番しっくり来る気がします。
一応ミナワの周りには超絶美形の「癒し姫」のユリウスとか、お兄ちゃんみたいな癒し姫の護衛役のアレクシオ(王子)とか、無口な密偵のキオとか、どこの乙女ゲーム?ってくらいにいい男(少年)が揃ってるんですが、ミナワが常にいじられて遊ばれているので、甘い気配皆無。
そもそもミナワからして、ユリウスへの忠誠心は別次元としても、多分彼女の中での心情の比率が仕事>>>(省略)>>恋くらいだと思われます。特に1巻は。

何がいいって、登場人物の中に一人も「特殊な力」を持っている人間がいないこと。少女向けのFTなのに、魔法使いも巫女も特殊な力を持った姫も出てこない。

かつては「癒しの力」を持っていた癒し姫の子孫であるユリウスにも、その力は全く受け継がれていません。ミナワも優秀な医者の卵ですが、それは本人の努力のたまものであって、超人的な力は持っていません。後ろ盾もないので、「取るに足らない」癒し姫の従者なんですね。
だけど皆、身の丈にあった頑張り方をしている。
で、話がテンポよくて面白いんですよ。

1巻では、ミナワは「癒し姫に会う」という目的で医師になり、夢を叶えたその後で、「医師になって、自分の足でしっかり立って、ユリウスの役に立ちたい」という新しい目的を見つけました。

ユリウスはユリウスで「力」を持たない、制約が多くて自由に動けない自分の存在意義を見出そうと頑張っていました。

ミナワの夢を茶化しながらもありがとうと受け入れるシーンとか、もう、恋愛要素がほとんど感じられなくても充分です面白かったですと思っていたのに、そこに2巻です。

続き物を期待していない作品で2巻目が来ると、「あ、またあの子達に会えるんだ嬉しいな」と思うことがあります。そう思った作品は、大体私の中では殿堂入りクラスのお気に入りになることが多いです。

で、2巻ですよ。

正直に言おう、悶えた。

以下大変頭の悪い暴走文です。心の準備はOKですか?

ネタバレ

指きりひとつで床を転げまわれるもんだとは思わなかった。恐ろしい…。

表紙に女の子がいて、「もしかして当て馬? そういう展開は嫌だなあ」と思ったら、予想外の方向に暴走していく(兄妹的な意味で)アレクシオお兄様大好きな女の子だったので噴出しました。
ミナワの心労の種(それも特大級)がひとつ増え、彼女はますます周囲に振り回されまくりです。

このフォルティシア嬢、思い込んだら一直線だわ気持ちの切り替えは異様に早いわ行動力はとんでもないわで、歩くトラブルの塊みたいな子なんですが、ここまで突き抜けているといっそ爽快でした。
終盤でミナワと一緒にあるトラブルに巻き込まれるのですが、そこでミナワの力にちゃんとなっているし、怖いなりに一生懸命頑張っているしで、なかなかいい肝っ玉と根性と度胸の持ち主。大変輝いていらっしゃいました。

あと、地を出したイシルが大変ツボでした。最近、二枚目のキザなのに本命に対する態度が明らかにおかしくなるキャラに立て続けにツボを押されている気がします。
1回きりのゲストキャラなのかなあ。個人的にはフォルティと彼には再登場して欲しいなーと思ったり。
剣の腕は立つみたいだし、馬鹿でもなさそうだし、こういうキャラが真剣にミナワに惚れちゃったりしても面白いんじゃないかと思いました。そして最後にはきっぱり振られていただきたい(鬼)
一回本気の恋に破れると一気にいい男化しそうな予感。自分で言っていて意味がわかりませんが。

ユリウスとミナワの間には相変わらず恋愛の気配はない…と思っていたら、どうやらそうでもない模様。ユリウス側からの、あるかなきかのかすかなフラグっぽいものがちらほらかいま見えるのですが、これがまた悶える悶える。
ミナワがイシルにちょっかいかけられていることを知って、不機嫌になったり、ミナワの涙をぬぐったり、指きりしてからネタ晴らししたり、最後にミナワをかばったり。
些細なことだし、多分ユリウスも無意識にやっちゃってるんでしょうけど、いやー、にやにやが止まりませんでした。

最後にミナワを庇うところとか、本来はミナワを盾にしてでも生き延びないといけないんですよね、ユリウスは。
だから(アレクシオの防御が間に合うと判断したのだとしても)ミナワが飛び出していくところを止めるべきではないし、庇うなんて言語道断なわけですよ。
だけどミナワは1巻時点で1回自分と間違われてさらわれちゃって、2巻途中でユリウスを守ろうとして殴られ、さらにもう一回さらわれて濡れ衣をかぶせられた上にまた怪我をして――、なんかこー、何度も何度も自分のいないところでミナワが危ない目にあいまくってるので、「今度こそ自分の目の届くところで守りたい」って思っちゃったんじゃないかなあとか、やっぱ男の子なんだなあとか想像して、もだもだしました。

アレクシオは親友だけど、「王子」という肩書きがあってユリウスの護衛をつとめている、キオも詳しいことは分かりませんけど、多分自発的にユリウスの下に来たわけじゃない。
ミナワは、何の義務もないのに、幼い頃の(ユリウスにとっても大切な)思い出だけを持って、自発的に「癒し姫」のところに這い上がってきてくれた、初めての人間なんですよね。
いきなりおもちゃにして遊んではいますが(笑)、ずっと待ってたみたいですし、本当に来てくれた時は嬉しかっただろうし、さらに役に立ちたいって思ってもらえてて、二心無く慕ってもらえてるのも分かれば、そらたまらんだろう。大事にしたくもなるよなあ。

んでまた、ミナワが仕事にもど真剣に打ち込むので、自分なりのやり方で危難を乗り越えていくんですよね。彼女の度胸は間違いなく作品一です。かっこいいなあって思う。

ミナワの方もちょーーーーっとだけ、忠誠心とか思慕とか以外の感情も芽生えかけてるみたいで、いろんな意味で先が楽しみです。

風の王国 黄金の檻

風の王国―黄金の檻 (コバルト文庫)
風の王国―黄金の檻 (コバルト文庫)

この巻とは関係ないですが、「嵐の夜(上)」→「嵐の夜(下)」→「星のう宿る湖」のあの3連の表紙はずるいと思う(涙)

個人的には爆弾炸裂後、一気に面白くなったと思う(ひどい)風の王国の最新刊でございます。

 
ネタバレ


前回、なにやらきな臭い匂いを残しながらシャンシュン入りした翠蘭達ですが、案の定今回もトラブルに巻き込まれます。
慧の再登場には、もちろんええええーと驚きましたが、それを上回る驚きが後半に用意されておりました。
「嵐の夜」で翠蘭を殺しかけたあの男が再登場でございますよ。しかもずたぼろの状況で翠蘭に発見されるという、なんともおいしいゲフン、因果を感じる再会の仕方でした。

正直に言いましょう。

ガルと翠蘭の微妙な緊張感のある関係に燃えた私が、セムジェンと翠蘭という、ある意味で敵同士の二人が一時的にでも行動を共にするという、このシチュエーションに燃えないはずがあるだろうか。いや、ない!!(反語)

父親の無残な死を見ているが故に冷淡なセムジェンが、翠蘭の甘さに舌打ちをしながらも振り回されたり感情を揺さぶられている様が、見ていて非常に面白かったです。
セムジェンが子供みたいに八つ当たりをして翠蘭を怒らせかけるものの、セムジェンの言の正しさに気づいた彼女がそれを認めるくだりとか、もう燃えるのなんのって。その後、セムジェンの言を認めながらも自分のやりかたをごく自然に貫く翠蘭は、もう最高にかっこいいです。

あと、彼女の心境もだいぶ変化しているのが読み取れました。リジムの死を悼みながらも、「今リジムの所に行ったら怒られる、ラセルとイェルカのためにも、生きて帰らなくては」と思えるところまで来ている。本当に強くてしなやかな女性です。

判断の軸をどんな時でも動かさずに、ごく自然体で行動できるってのは、翠蘭の最大の美点だと思います。そりゃ家臣から慕われまくるわけだよ…。

爆弾投下後の展開がなんでこんなに面白く感じられるかっていうと、多分「リジム」という庇護がなくなったせいだと思うんですよね。本人にしてみればとんでもない災難なんだろうけど、周囲の認識が、「リジムの奥方」という、ある種の飾りだったのが、「亡くなった主君の遺志を継ぐ人物」あるいは、「主君の後継者(ラセル)の後見人」として、「新しい主君」と認識されるようになっているというか。
あと、リジムは翠蘭を守ろうとしてちょっと過保護になってるところがあったんですけど、ソンツェン・ガムポやガルは彼女の資質を見抜いて、彼女を上手く利用している、っていうのも大きいかなあ。

「吐藩を背負う人間の一人」として、家臣達に認識され、本人もそうあろうとしている。だから、翠蘭が家臣を直接動かしていくっていう方面での面白さが出てきている気がする。
そんで、翠蘭がまた気負わない性格だけど筋はきっちり通すから、陥落される家臣が大量発生するわけですよ。どっかの尚書官もそうですけど、ほんと人たらしですこの女性。

あと、朱櫻とサンボーダ夫婦が凄い好きなので、そういう意味でも今回はにやにやできました。
口絵も今回はかっこいい+甘いで大サービスでした。

やー、面白かった!続きが楽しみです。

「翡翠の封印」+「アイスクリン強し」読了。

翡翠の封印 (C・NOVELSファンタジア)
翡翠の封印 (C・NOVELSファンタジア)
アイスクリン強し
アイスクリン強し

短い感想ですので、2作品まとめて。

どっちも良くも悪くも薄味でした。さらっと読み終わりました。

ネタバレ

「翡翠の封印」は、セラの物静かな性格も、テオのやんちゃで憎めない性格も、ミリィの快活さも非常にツボでした。キャラは非常に立っていました。ただ、話が薄味…。前半は「これコバルトあたりで出てたほうが自然なんじゃねーの」と思いながら読んでました。コバルトみたいにある程度続刊が出る可能性があるレーベルなら、2巻目3巻目で大化けする匂いはする(どんなんだ)。
政略結婚ものってことで、それなりにもだもだできるシーンもありました。テオも嫌味のない性格で、政略結婚の相手役でああいうタイプは珍しいし新鮮。好感度大。セラも物静か天然でいい子だし。組み合わせはツボなんだ。それはもうぐりぐり来るんだ…けど、後半で置いてきぼりを食らった感が大。これなら特殊な力とか出さずに、ベタですけどケンダル→セラとかの構図に持ち込むか、いっそ最初から後半路線を掘り下げていった方がよかったんじゃなかろうか。

キャラの立ち方とか文章は非常に好みなので、次回作以降に期待。

「アイスクリン強し」は、良くも悪くもさらっと読めました。
ミナは、あの表紙絵より若干大柄な男性をイメージされてるのかな。
せめて沙羅ともう少し何かあれば、もだもだ路線に行けたんですけど、うーん。あと小弥太の扱いが、ちょっとどうなのと思った。
値段相応には楽しめました。けど、人に勧めるほどかっていうと、うーん。

初あまぞんぬ。+今月のLaLa

■はじめてのお買い物。■

画像をお借りしている割に使った事がなかったamazon
なんでかっていうと、仕事が宅配業者さんの配送時間に終わらないから。
いくら自宅まで持ってきてくれるといっても、受け取る人間がいないのではどうしようもありません。
セブンアンドワイだとセブンで受け取れるんですけど、扱ってない商品が欲しいし…休みも1週間前にしか分からないので、日付指定も面倒だし…と思っていたら、どうもアマゾンも受け取れるんですね、ローソンで。
ちょっと遠いけどローソンあるよ!よっしゃ!

というわけで初あまぞんぬ。

頼んだ商品はこれ。
漆黒のシャルノス -What a beautiful tomorrow-
漆黒のシャルノス -What a beautiful tomorrow-

初アマゾンがエロゲって。

以下ネタバレ含

体験版をやって、気になってはいて、どうやら主人公にエロがないけど悶えるらしいとか、他いろいろな噂を聞き、踏ん切りました。

あと、マビノギオンを一冊買おうかどうか悩み中です。ティアーズの元ネタなので、一度しっかり押さえてみたくなった。……オタク脳全開です……。3500円かあ、どうしよう。
これとサントラを一枚買うから、こんだけで既に1万ウン千円の出費です…。

■LaLa1月号■

そろそろ面白いと思えるものがなくなってきたなー龍花と番長さま以外はもう続きが気にならないし、卒業時期かしら、単行本派になろうかなーと思ってたところで

夏目友人帳短期連載。

アニメ効果が狙いだろ分かってるよ、だが多分アニメ終了までに7巻が出るはず!負けない!とか思ったんですけど

・タキが出る
・カレンダー絵絶品

という話を聞き、素直に降参いたしました。

ネタバレ

本編は夏目と人間の友人達のお話。タキと田沼の出会いだの西村と北本のいい話だのおいしいところ満載でした。にやにやしながら読んじゃった!
そしてカレンダーという名のポストカード集は

名取+夏目+タキ+田沼の浴衣姿が拝めました。

絶品です、これだけで400円払った甲斐あります。
ありがとうございます。幸せ…。

龍花はいよいよ佳境かなという感じ。シャクヤの聡明さが好き。
番長様は大爆笑しました。女性陣強すぎ。

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